銀行は従来の業務に加え、規制緩和で投資信託や保険商品などにも業務を拡大。大手銀行は、個人顧客向けの資産運用アドバイスから大企業を対象にした財務戦略コンサルティングまで、新しい金融形態の確立をめざしている。
一方、地方銀行・第二地方銀行は、「リレーションシップ・バンキング(地域に貢献する銀行)」を掲げ、地元企業の支援や地域経済の再生・活性化に取り組むなど、Uターン志向の学生に人気が高い。また、業界再編が進行中で、07年4月に熊本ファミリー銀行と経営統合した大手地方銀行の福岡銀行が、地銀中堅の九州親和ホールディングス(HD)を事実上傘下におさめ、札幌北洋ホールディングス(HD)傘下の北洋銀行と札幌銀行が08年10月に合併する予定。
一方、証券業界は、バブル崩壊後、日本経済再生の柱の1つとされるのが直接金融の育成。個人も含めた投資家が資本市場に直接参加するというもので、その担い手となるのが証券会社だ。政府は2003年から「貯蓄から投資へ」という政策を導入している。また、少子高齢化で年金に頼ることができなくなり、「貯蓄から投資へ」の流れが強まり、株式市場の活況で高水準の取引が続いている。
大手証券会社は株の売買取り次ぎが主体だったこれまでの業務形態を変え、企業の合併・買収(M&A)などにも積極的に参入している。ここ数年、証券業界は再編が加速。05年10月、三菱証券とUFJつばさ証券が合併、みずほ証券と新光証券も2008年1月をめどに合併を予定している。銀行系証券会社が野村、大和、日興の大手3大グループを追っている。
インターネット専業証券大手5社の2006年の売買代金は初めて200兆円を超え、05年を約32%上回った。個人の売買代金全体に占める割合も6割を超え、株式のネット取引が個人に定着してきたといえる。ただ、新規口座開設は昨年初めをピークに減少傾向に入り、ネット株市場には飽和感も強まっている。
保険業は、生命保険と損害保険の2つに分けられる。生保は2002年から03年にかけて低金利による運用環境の悪化と、長引く不況による保険販売の不振で危機的状況に陥った。しかし、04年には明治安田生命の誕生、同年4月には大同生命と太陽生命が持ち株会社「T&Dホールディングス」を設立するなど、再編が進んだ。損保も再編が加速。04年10月に、東京海上火災と日動火災の合併して東京海上日動火災保険が誕生、ミレアホールディングスグループを形成。
生命保険業界は、銀行窓口での保険販売解禁などの規制緩和が進み、各社とも営業政策の見直しを余儀なくされている。さらに、ソニー生命やオリックス生命、セコム損害など異業種からの参入や、AIGスター生命、AIGエジソン生命などのAIGグループ、アメリカンファミリー生命(アフラック)、ジブラルタ生命、プルデンシャル生命といった外資がシェアを急拡大している。
生損保業界では、保険の販売をめぐり、契約前に顧客ニーズを確認するよう保険会社に義務づける新ルールが07 年4月に始まった。保険金の不払い問題と新ルール開始と、各社は対応に終われている。
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