2007年09月10日

ネットカフェ難民、政府の対応策は?

定住先がなく、ネットカフェや漫画喫茶で寝泊まりするいわゆる「ネットカフェ難民」は、全国で推計約5400人に上ることが28日、厚生労働省による初の実態調査でわかった。うち半数は、派遣労働やパートなど不安定な職に就いていた。住所がないと安定した職にも就けない現実を反映している。

厚労省では、「就職と家の確保ができる支援を同時に進めることが必要」としており、来年度からネットカフェ難民の支援に乗り出す。

ネットカフェなどは、1時間200円前後で利用できるところが多く、一晩過ごしても1500円程度。このため、ネットカフェ難民が若者を中心に徐々に広がっているといわれる。路上生活者よりも実態がつかみにくく、「見えないホームレス問題」とも指摘されている。

調査は今年6〜7月に実施。全国3246店舗を対象に平日1日あたりの平均利用者数を聞き取り調査し、東京23区と大阪市では利用者への面接も行った。

その結果、ネットカフェなどを深夜から朝までの時間帯に5時間以上利用する「オールナイト利用者」は、1日あたり約6万900人。仕事で帰宅が遅くなるなど一時的に利用した人が大半だったが、帰る家がないため日常的に使っている「住居喪失者」は推計で約5400人となった。東京が2000人、大阪が900人、名古屋が200人などとなっている。

年齢別では、20歳代が26・5%と最多、50歳代が23・1%で続いた。また、男女別では男性が82・6%、女性が17・4%だった。

また、労働形態を調べたところ、派遣労働などの非正規労働者は半数の約2700人で、このうち契約期間が1か月未満だったのは約1700人。仕事をしていない人は約2200人、正社員は約300人などだった。

派遣労働者やフリーターが加盟する労働組合「首都圏青年ユニオン」の書記次長は、「ファミリーレストランで過ごしたり友人の家を泊まり歩いたりするケースもあり、低賃金で家がない人は、実際にはもっと多いはず。そういった人たちも含めた対策をしないと、解決にはつながらない」と指摘している。

厚労省が2008年度から行うネットカフェ難民の支援策は、住居と就職機会の確保が支援の柱となる。事業費として来年度予算概算要求に1億7000万円を盛り込んだ。具体的には、非営利組織(NPO)などが、賃貸住宅への入居資金を計画的に蓄えられるよう金銭管理を手助けしたり、ハローワークと連携して住み込みで働ける就職先を紹介する。

また、ネットカフェで過ごす若者らはインターネットの利用が多いことから、支援情報を提供するホームページを開設し、メールや電話で相談できるようにする方針だ。また、ネットカフェの多い大都市圏では、NPOなどに委託した相談窓口を設け、専門スタッフが対応する。

◆厚労省の主な支援策
▽職業相談…メール相談も受け付けるホームページの開設。非営利組織(NPO)に委託した相談窓口設置。
▽職業紹介…ハローワークと連携して住み込みで働ける就職先の紹介。
▽住居確保…賃貸住宅に入居するため、計画的な資金管理を支援。

posted by you at 12:09 | TrackBack(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/54715238

この記事へのトラックバック